ゴルフ素振り練習器具

なんだかんだでゴルフはクラブを“振る”スポーツ。それだけに通常のクラブよりも重かったり、しなったりする『素振り練習器具』はスイング作りや飛距離アップのためにすごく役立つアイテムです。ただし、目的に合わせて正しく使用しないと狙った効果が得られないので注意が必要。2ndQTに出場した経験を持つ元・ALBA編集部員のフリーライター田辺がおすすめの練習器具を使い方と共にご紹介します!

ボールを打たないからこそ体の使い方に集中できる

ゴルフの上達のために“素振り”はとても効果的な練習方法です。練習場で大量のボールを打つのもいいですが、ボールがあることで、どうしても手先で合わせる動きが出やすくなり、変な癖がついてしまった……なんてことも少なくありません。スイングの基礎を固めて、安定したショットを目指すなら、ボールを打つよりも素振りを行うのが間違いなく近道なのです。 

そして、素振りの効果をより高めてくれるのがこれからご紹介する『素振り練習器具』です。

素振りにはいくつかの目的があります。まず1つ目は正しい体の使い方を覚えること。これは通常のクラブよりも重いモノなどを振ることでより体感しやすくなります。そして2つ目がスイング中のクラブの挙動を感じ取ること。通常のクラブはカーボンシャフトであってもそれなりの硬さがありますし、最初のうちは中々シャフトがしなっているのを感じ取ることは難しくなります。一方で、ムチのようにしなる練習器具であれば、スイング中にシャフトがどのようにしなっていて、どうすれば正しい挙動なのかを分かりやすい形で教えてくれるわけです。

私自身、普段の練習はもっぱら素振りや鏡の前のシャドースイングで、たまにボールを打って動きが正しいかを確認しています。素振りで正しい体の使い方が身についていれば、これだけでもショットの調子がかなり維持できるんですよ。

それでは目的別におすすめの『素振り練習器具』をご紹介していきます。

ほどよい重さでしなる『オレンジウィップ』

ゴルフ素振り練習器具
先端についたオレンジ色の球体が特徴的な『オレンジウィップ』

まず1つ目にご紹介するのは『オレンジウィップ』という練習器具です。公式HPによると世界で300人以上のツアープロが使用しているとのことで、『素振り練習器具』というジャンルでは定番の一つと言える存在です。 

この『オレンジウィップ』には長さや重さ別に4種類用意されていますが、今回は真ん中に当たる『オレンジウィップ ミッドサイズ』を試してみました。

まず『オレンジウィップ』の特徴として、手元側にもしっかり重量があることが挙げられます。グリップエンドにある金色の球体が重くなっているようですね。シャフト部分がやわらかく先端だけが重いとかえって手先を使わないと制御できなくなってしまいますが、手元と先端にほどよく重量が配分されているため、『オレンジウィップ』全体を1つの固まりのように感じながら振ることができます。

ゴルフ素振り練習器具

最近では、PINGの『G425』シリーズを筆頭に、ヘッド重量を重く、シャフトなどでカウンターバランスの効果を出したドライバーも多いので、それらを振りこなす感覚で素振りができますね。

自然とクラブを引っ張るように素振りができて、体の回転を使ってスイングする感覚がよく分かります。これだけ重さがあり、シャフトも大きくしなるとなると手先では絶対にきれいに振れません。もし今、手打ちによるプッシュアウトや引っかけに悩んでいるなら、かなり効果テキメンだと思いますよ。

公式HPを読むと、『オレンジウィップ』の効果の1つとして、「全身の筋肉がストレッチされる」というものがあります。たしかに『オレンジウィップ』に引っ張られるように腕と体が連動して動くので、振り続けていると体がほぐれるような心地よさがあります。動的ストレッチに近い効果でインナーマッスルが鍛えられて、体の動きが良くなってくれます。 

スイング作りに使うだけでなく、左打ちの素振りをすることで、ゴルフで偏りがちな体の左右のバランスを整えるのもおすすめの使い方です。練習場でボールを打つ前後にストレッチやリカバリー的な役割で素振りをするのも良いですね。『素振り練習器具』としてかなりの完成度を誇る一品です。

重心を感じながら室内でも振れる練習器具

ゴルフ素振り練習器具
先端が曲がった独特なデザインの『ダイヤスイング467』。短い設計なので室内でも使いやすいのが嬉しい。

続いてはダイヤゴルフの『ダイヤスイング467をご紹介します。

こちらは先端が約60度ほど曲がっていることがキモになります。ゴルフのクラブは野球のバットなどと違い、グリップの延長とはズレた位置に重心が存在します。そしてその重心はクラブごとに異なるため、それがゴルフというスポーツを難しくしている最大の原因にもなっています。そのグリップの延長に重心がない状態を感じつつ、素振りできるのが『ダイヤスイング467というわけです。

この練習器具の良い所は、レベルや目的に応じて、さまざまな使い方ができることです。

まず公式HPにもあるように、リストターンを促すような使い方があります。

『ダイヤスイング467』は約70センチと短い練習器具ですが、シャフトのかなり前に重心が来る設計になっているので、通常のクラブよりもリストターンが誘発されやすくなっています。これを生かして、特にダウンからフォローにかけて強く手首を返していくように素振りをしていきましょう。写真のようにフォローサイドの腰の高さで『ダイヤスイング467』の先端が後ろを向くくらい極端なイメージを持つのがポイントです。 

このスイング中に手首を返す動きは、ゴルフ特有の動きで日常生活ではほとんど使わない筋肉を使いますので、素振りでリストターンの感覚を身につけると、ボールがしっかりつかまるようになります。

このリストターンのしやすさを逆手に取り、手先をなるべく使わずボディターンで振る感覚を磨くのもおすすめです。リストターンの動きは上級者になると、スイング中、自然に行われるようになり、むしろ返りすぎを制御するスキルが必要になってきます。これができると、抑えたスイングでライン出しなどができるようになります。

この練習では、『ダイヤスイング467』の先端がフォローサイドで真上を向くようなイメージで振っていきます。常にクラブが体の正面でスクエアな状態で保たれるので、より安定したショットを打てるスイングになってきます。ただ体だけで振ってしまうと、『ダイヤスイング467』の先端が正面を向いたりとブレてしまうので、良い動きと悪い動きが簡単に分かります。

この動きができるようになったら、アドレスでの先端の方向を変えて同じように体の回転で素振りしてみましょう。

ゴルフ素振り練習器具

これが通常の向き。『ダイヤスイング467』のシャフトと先端が一直線になっています。

ゴルフ素振り練習器具

それをこのように時計回りに回転させて、グリップし直してから振っていくわけです。

通常のクラブは、グリップの延長戦よりも後方に重心が来ています。深重心のドライバーやロフトの都合上、重心が深くなるウェッジは、シャフトと重心の位置関係が写真のような状態で振っていることになるわけです。この状態で素振りをすると分かりますが、ダウンからフォローにかけて、ものすごくリストターンが入りやすくなります。でも、それは通常のスイングに置き換えると引っかけやチーピンの動き。この状態でフェースが返らないように体の回転で振っていくことで、よりライン出しのスイングが身につきやすくなるというわけです。

ゴルフ素振り練習器具

思い切ってこれくらい時計回りに開いてみるのもいいですね。向きを変えつつ、素振りを繰り返していくことで、さまざまな番手でも柔軟に同じスイングができるよう感覚が磨かれていきます。

こういった素振りが70センチという全長ゆえに室内でもできるのが『ダイヤスイング467』の素晴らしい点です。在宅勤務、テレワークの多い人が息抜きに少し練習に使うこともできるのでおすすめです。

遊び感覚で飛距離アップ! HS(ヘッドスピード)が分かる練習器具

ゴルフ素振り練習器具
アメリカで話題になったという『X10スイングトレーナー』。楽しみながらHSアップが図れる練習器具になっています。

最後にご紹介するのは、X10 スイングトレーナー』です。こちらは通常のクラブに近い振り心地の練習器具ですが、HS(ヘッドスピード)を計測するデジタルメーターとダウンでの正しいリリースポイントが分かる装置が付けられています。

ゴルフ素振り練習器具

シャフトの中央付近にあるこの装置は、ダウンでタメを作り、インパクトにかけてきれいにリリースすことで、黄緑色の部分が外れて、スパーン!と先端に向かって動くようになています。面白いのは装置の外れやすさが10段階に調整できることで、限界を超えるようにレベルアップを楽しみながら素振りできることです。

深いトップから切り返しでしっかりタメを作り。

ヘッドを走らせるように振り抜くと、黄緑色のパーツが外れてくれます。

ちなみにこの練習器具を使う際は、見栄を張らずに1」から試していくことをおすすめします。『X10 スイングトレーナー』は19年の国内男子ツアー「東建ホームメイトカップ」の頃にツアーで配られていましたが、当時のツアー担当者は、「飛ばし屋の男子プロでも10は厳しい」と話していました。実際、その場で私も試させてもらいましたが、「7」でギリギリという感じでした……。8」以上はもはやこれ動くの? という感じですので、いきなりこの辺から挑戦してしまうと心が折れます(笑)。

ゴルフ素振り練習器具

ちなみに、上手くパーツが外れなくても、デジタルメーターにはしっかりHSが表示されます。それも中々リアルな数値が……。パーツが外れるかどうか、HSは上がっているかどうか。分かりやすい目標がないと素振りを続けるのはきつく感じるかもしれませんが、『X10 スイングトレーナー』なら明確な数値を目標にできるので、楽しく続けられますよね。

ただし、この手の練習器具はスイングの形やテンポを無視して、ムキになって振りがちです。私もこれをテストしているときは、かなりムキになっていました(笑)。無理をすると体を壊すことにもつながるので、その点だけは注意していただければ、確実にHSが伸びて、飛距離アップできるでしょう。

『素振り練習器具』で今こそスイングをレベルアップさせよう!

おすすめ『素振り練習器具』の紹介はいかがだったでしょうか? 日頃から素振りを練習に取り入れていれば、スイングがレベルアップするだけでなく、ラウンド中に不調に陥った時も、素振りでリセットすることができるようになります。(※練習器具をラウンド中に使うのは違反ですのでご注意ください)

ぜひ自分に合った『素振り練習器具』で、より楽しいゴルフライフをお過ごしください。

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