ゴルフティ(ティー)

「ティ」はゴルフの必需品です。ロフトの立ったドライバーを打つには、ティでボールを浮かせることが必須ですし、FWやアイアンを打つ場合も、ライの影響を最小限にして、ショットの正確性を高めてくれます。最近では「飛距離が伸びる」、「スライスが出ない」といった性能を持ったティも出てきていますが、はたして、どんなものなのでしょう? 日本ゴルフツアー機構の2ndQTに出場した経験を持つフリーライター田辺が弾道計測をしながら、性能を検証していきます!
取材協力・インドアゴルフレンジ Kz 亀戸店

バリエーション豊かな最新のティ

ティと言えば、まず木製のシンプルなものが浮かんできます。かくいう私も木製の短いティをずっと愛用していて、あまり奇抜なものは使ったことがありませんでした。値段も安いですし、折れてもどんどん取り替えられるので、コスパ的に良いと考えていたからです。

そもそも、ティで飛距離が変わるとかあるの? と懐疑的だったことも理由のひとつかもしれません。ショットにおけるティの役割は大きいものですが、ティの台座部分などを工夫したくらいでボールの飛びが変わるとは思えなかったのです。

しかし、巷には「〇〇ヤードアップ!」や「曲がりが減ります」といった性能を謳ったティが数多く売られています。疑わしくはありますが、もし本当に飛距離が変わるとしたら、高性能なティを使わない手はないですよね? そこでGARMINの弾道計測器『Approach R10』を使って、飛距離に違いが出るかを試してみました。

まずはシンプルな木製ティでドライバーショットを打ち、それを基準にティごとの飛距離の変化を見ていきます。

まずは木製ティから飛距離は252ヤード

ゴルフティ(ティー)

今回は練習マットのティを通す穴の部分にティッシュを詰めて、そこにティを立てていきます。まずは木製ティ。2段になっていて高さを一定にできるものを使用しました。

測定結果は、ボール初速66m/s、打ち出し角18.4度、スピン量3,182rpmでキャリー240ヤード、トータル252ヤードでした。同じ日に別の取材でボールを大量に打っていたため、普段より飛距離が落ちていましたが、条件は同じですので、この数値を基準にティの性能を見ていきます。

はたして、この数値がティによってどう変化するのでしょう? 用意した5モデルを順にテストしていきましょう。

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曲がりが驚くほど減る『ノンスライスティーMAX

ノンスライスティーMAX

まずは非公認ながら曲がり減って飛距離が伸びるというライトの『ノンスライスティーMAXを試していきます。ボールを乗せる台座の部分がかなり大きく作られていて、ティアップするとボールの側面がプラの板で覆われたような状態になります。

ノンスライスティーMAX

フェースとボールが直接当たらないようにすることでスピンがかかりにくくなり、結果、曲がりが減るというもののようです。

このティに関しては、わざとフェースを開き、左ヒジを抜くように打ってスライス回転がかかるように打っていきます。試しに木製ティで打ってみると、右に飛び出して右に曲がるとんでもないスライス球になって、200ヤードも飛びませんでした。さすがにやりすぎな気もしますが、同じように振って、どれくらいスライスが抑えられるのでしょう?

早速、『ノンスライスティーMAX』でティアップして打ってみると、まずプラ板を叩く独特なインパクトの感触がありました。そこまで気持ち悪いわけでもなく、むしろ軽快に弾く感覚すらあるので、この感触が好きな人もいるかもしれません。極端な打ち方をしているため、さすがにボールは右に打ち出されましたが、曲がり幅が小さく、しっかりコースの中に残るレベルの曲がりに抑えられました。飛距離もトータル219ヤード出ていましたので、木製ティよりもかなり良い結果になったと言えるでしょう。

テストを重ねていく内に、『ノンスライスティーMAX』の特色が見えてきました。まず、スピンについては、回転量が減るというよりも、回転軸の向きが一定することが大きそうです。ゴルフのボールは、地面と水平な回転軸でスピンがかかれば真っすぐに飛びますが、右に傾くとスライスし、左ならフックになります。『ノンスライスティーMAX』は飛球線から見て、ボールの真裏にプラ板が当たることで、フェース向きに関係なく、真っすぐな回転軸で打ち出されやすく、結果、曲がりが少なくなるというわけです。

この特性を利用すると、意図的にフックやスライスを打つことも可能になります。通常、プラ板はボールとフェースの間に入るようにセットされますが、これを意図的にトゥ側やヒール側に動かすと、それに応じてスピンの回転軸もズレてくれるのです。具体的には、トゥ側に動かせば、普通に打つだけでドロー回転がかかりやすくなり、つかまった左曲がりの球が打ちやすくなります。

ノンスライスティーMAX

実際、プラ板の位置をズラしながらテストしてみましたが、明らかに球筋が変化していました。これは非公認になるわけですね(笑)。便利すぎます。ただし、プラ板がフェースに当たらない位置まで動かしてしまうと、その効果が全くなくなりますので注意しましょう。

非公認ということもあり、当然、競技での使用はできませんが、ラウンドに不慣れな初心者や曲がりに悩むアベレージゴルファーの方は、同伴プレーヤーの同意を得た上で使用してみると良いでしょう。かなりゴルフが楽になるはずです。

好みに合わせて使える『トマホークティーSPX

トマホークティーSPX

ここからは飛距離が伸びるシリーズのティを試していきましょう。まずはダイヤの『トマホークティーSPXです。

具体的な数字は謳っていないものの、パッケージには「ティーが飛距離を変える」というコピーがあります。まず見た目的には、台座が大きく作られていて、ボールを乗せやすそうですが、一方で、台座が大きい分、ボールとの接触面が増えて、抵抗が増えそうに感じました。本当に飛距離が伸びるのでしょうか?

スイングしてみると、1球目からキャリー247ヤード、トータル260ヤードと基準の飛距離を大きく超えてきました。どうやら台座の部分に「首振り機能」というものがつけられているようで、ヘッドにかかる抵抗を少なくする工夫がされているようです。たしかに木製のティに比べて、抜けが良く感じられて、数値の上でもしっかりボール初速が出ていました

抵抗が少ないとなれば、大きな台座に俄然意味が出てきますね。木製ティなどは、使い古してくると、だんだんボールが乗せづらくなりますし、時にはアドレスしてからボールが何度も落ちてしまうなんてこともあります。これがけっこうイライラするんですよね。仕切り直したりはするものの、どうしてもプレーのテンポが悪くなって、ミスが出ることも少なくありません。大きい台座ならこういった心配は少なくなりますし、それで飛距離も伸びてくれるなら言うことはないですね。

トマホークティーSPX

ちなみにこの『トマホークティー』シリーズは、台座の下の部分を回すことで、ティの高さを調節することができます。自分の好きな高さで毎回ティアップできるのは、ショットを安定させる上でも大きなメリットでしょう。また、今回はテストしていませんが、大きな台座を生かして、斜めにティを挿すこともできるようなので、ゴルファーの好みに合わせて、さまざまな使い方ができるティだと言えるでしょう。

インパクトの感触が気持ちいい『ブラッシュティ』

ブラッシュティ

今度はミックゴルフの『ブラッシュティ』をテストしていきます。台座の部分がブラシになった独特なティで、インパクト時の抵抗によるエネルギーロスを最小限にすることで飛距離を伸ばしてくれるようです。

ティアップして構えてみると、通常の細いティと違い、ボールの下のブラシ部分がよく見えます。好き嫌いが分かれる点ではありますが、見ようによっては練習場のゴムティに近い雰囲気にもなりますので、打ちやすいと感じる人もいるかもしれません。

スイングしてみると、通常のティとは違った爽快な抜け感がありました。インパクトで、ブラシ部分をシュッ!となでるようにヘッドが通過していく感覚が、ヘッドの走りに感じられて、それだけでもボールが飛んでいる感じがします。

実際、計測結果を見ても、ボール初速69m/s、打ち出し角19.7度、スピン量2,992rpmでキャリー256ヤード、トータル267ヤードと大きな伸びを記録しました。インパクトのエネルギー効率が上がって初速が伸びただけでなく、スピン量が3000回転以下に抑えられ、飛びやすい球質にも変化していました。

これならたしかに飛距離が変わってくるかもしれませんね。クセのあるビジュアルが気にならなければ使ってみる価値ありです。

冬ゴルフでも安心な置き型『プットティー』

プットティー

続いては、3.9ヤードアップ!」というコピーが印象的な『プットティー』をテストしていきます。多くのティは基本的に地面に挿す前提で設計されますが、こちらはその名の通り、地面に置くタイプのティになっています。

ティを挿さずに置くメリットは、やはりインパクト時の抵抗を減らせること。木製のティなどでは顕著ですが、長いティを深く挿したときはインパクト時にかなりの抵抗を感じます。私はそれが苦手で、短いティをちょっとだけ挿すスタイルにしていますが、置くタイプならこの悩みは無用になりますね。

プットティー

ボールをティアップして構えてみると、前出の『ブラッシュティ』以上に強い違和感があります(笑)。ボールを置くために設計されたタコのような足が思い切りボールの下に見えるのです。好みが分かれるところですね。

ショットしてみると、結果はボール初速68m/s、打ち出し角20.3度、スピン量3,078rpmでキャリー252ヤード、トータル264ヤードという結果でした。他のティに比べて、入射角のアッパーが少し強くなっていたのは、このティの視覚効果かもしれませんね。

ボールを置くことで、たしかに飛びが変わってきそうです。最後に余談ですが、冬にゴルフをするときは、地面がカチカチでティが挿せないことも少なくありません。そんなときに『プットティー』のような置くタイプのものを持っておくと、便利ですよ。ただし、地面に挿さない分、かなりティが飛びますので、目の前に崖があるティエリアなどでは注意が必要かもしれないですね。

圧倒的な飛距離アップ効果『ナナメッティ』

ナナメッティ

最後は有限会社ヒッツが2012年に発売を開始した『ナナメッティ』を試していきます。通常、地面から垂直に立てることが多いティですが、この『ナナメッティ』はその名の通り、地面に斜めに挿していきます。前傾角度別にモデルが存在するのですが、今回は真ん中の16度のものをテストしました。

ナナメッティ

構えてみると、ボールの右側に斜めに挿さったティの軸の部分が見えます。斜めに挿すメリットはインパクトの抵抗を減らすことが一番の目的でしょうが、このティの見え方もポイントになりそうです。というのも、このティの軸が見えることで、ボールをすくうイメージがなくなり、あおり打ちなどの悪い動きが出づらくなる効果が期待できるからです。

そして、肝心の飛距離はというと……ボール初速69m/s、打ち出し角19.5度、スピン量2,928rpmでキャリー259ヤード、トータル271ヤードとこの日の最長飛距離を記録しました。安定して260ヤードの後半が出ていましたので、「平均飛距離9.1ヤードアップ」というのも頷けます。まさか、ここまで飛距離が変わるとは……

ここまで奇抜だと、ルール不適合になりそうですが、『ナナメッティ』は公式競技でも使えます。実際、井戸木鴻樹プロがトーナメントで使ったりもしていたようです。

飛距離アップ効果はかなりあると言えますが、強いカット打ちの人などは、ティの視覚効果でより一層上から打ってしまう危険性もありますので、自分のスイングに合わせて選ぶと良いでしょう。

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ティを変えてラク~に飛距離を伸ばしましょう

さて、ボールの飛びが変わる高性能ティ5モデルの試打レポートはいかがだったでしょうか? テスト前はティで飛びが変わるということには懐疑的でしたが、計測しながら比較していくと、ティによってインパクトの感触や飛びが明らかに変化していました。もし、私のように木製のシンプルなティを使っているなら、一度試してみてほしいですね。ティを変えるだけで、飛ぶようになるのは素直に魅力的です。

最後に、ティを選ぶ際にはまず構えた時の見え方が好きかどうかを考えてみることをおすすめします。機械が打つのと違い、どうしても人にはそれぞれの感性がありますし、ティの見え方はスイングにも大きく影響しますので、まず構えた時点で良い感覚があるものを選ぶと、ティの性能を生かして、スコアアップにつなげることができるはずです。

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インドアゴルフレンジ Kz 亀戸店

インドアゴルフレンジ Kz 亀戸店

亀戸駅徒3分という立地なので通勤・通学の途中に立ち寄れるゴルフレッスンスタジオ。ゴルフバックも預けておけるので、手ぶらで来店可能。弾道計測機とコースボールで練習ができるので実際のコースでのラウンドに近い体験ができます。さらにセルフフロアは24時間いつでも利用できるので、好きな時間にとことん練習ができますよ。

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