ゴルフ初心者も必見!ツアーシード権って知ってる?自慢できる!ゴルフの小ネタはズバリコレ

よく耳にする「ゴルフのツアーシード権」とはどのような権利でしょうか?一言で言えば、ツアーシード権とはプロゴルファーが公式のトーナメントに出場できる権利のことをいいます。プロゴルファーにとって、ゴルフツアーのシード権を獲得することは、将来に向けて生計を立てるための人生のスタート台。プロテストから厳しいレースを勝ち抜いた一握りの選手だけが立てる晴れ舞台です。

ここでは国内の男女ゴルフツアーのシード権の種類や内容、獲得の方法についてわかりやすく解説します。

選手にとってツアーシード権が重要な理由とは?

プロゴルファーはツアーのトーナメントに出場し、賞金を稼いで生計を立てています。まずトーナメントに出て成績を上げ、優勝を狙い、ファンの人気も得なければなりません。そうすることでスポンサーシップやCM出演による副収入も手に入れることができたりします。

ツアーシード権を獲得することはプロツアーゴルファーとしての人生のスタート台です。プロツアーゴルファーのスタート台といえば華やかに聞こえますが、シード権の獲得は人並み以上に努力のいる狭き門でもあります。

プロになる資格を手に入れるのがプロテスト

トーナメントプロになる資格を手に入れたためには、まず始めにプロテストに合格しなければなりません。プロテストは男子、女子とも予選から勝ち上がりで最終戦まで行われます。

黄金世代の一人、美人女子プロの原英莉花は、高校卒業後の2017年に始めて受けた女子プロゴルフ協会のプロテストで、最終日10番のティショットが送電線に当たって打ち直し!この打球がロストボールになってダブルボギー。2打差で不合格となっています。

「ゴルフ人生で1番悔しかった試合は?」と記者に聞かれて、「2017年のプロテストです」と答えています。

このとき、同じ学年の勝みなみ、小祝さくら、新垣比菜が歓喜の合格を果たしています。ツアーシード権への争いはプロテストから始まっているのです。

国内ツアーシード権の種類と獲得の方法

ゴルフの先輩国である米国の男子PGAツアー、女子LPGAツアー、また欧州ツアーにはそれぞれ異なるシード権があります。日本のトーナメントも、男子ツアーと女子ツアーによって管轄やルールが異なります。男女ツアーとも、シード権のルールは過去に何度も変更されて現在の制度に落ち着きました。

それでは現行のツアーシード権の制度を男女別に説明します。

日本の男子ツアーのシード権の状況

日本の男子ツアーを管轄するのは、日本ゴルフツアー機構(JGTO)です。JGTOが男子ツアー出場への資格基準を作り、男子選手のトーナメントへの参加を統括しています。2021年4月現在、会長は青木功氏、副会長は選手会副会長の石川遼選手です。

男子ツアーのシード権はどのような条件で付与されているのでしょう?
ここでは主なシード権とトーナメント参加資格を優先順位別に紹介します。

優先順位を付ける理由は、トーナメントによって参加できる選手の人数が異なるので、参加資格に順位を決めておく必要があるからです。

賞金王

各年度で賞金ランキング1位の選手は、その翌年から5年間のすべてのトーナメントへの無条件の参加資格を手に入れます。

メジャークラスのトーナメントの優勝者

トーナメントの中でも、4大トーナメントの優勝者には長期のシード権が与えられます。日本ゴルフツアー選手権、日本オープンゴルフ選手権、日本プロゴルフ選手権の優勝者には5年、ゴルフ日本シリーズの優勝者には3年のシード権が付与されます。

ツアートーナメント優勝者

ツアーのそれぞれのトーナメントの優勝者は「その年と翌年から2年間」のトーナメント出場のシード権を獲得します。

賞金シード選手

賞金ランキング上位65位までの選手は、2019年の改訂で、次の年のツアーに年間シード選手として出場できます。それまでは、75位までの選手を1年間出場できる第1シードと、前半のみ出場の第2シードに分けていましたが、改定されて65位までが年間シード権がつく制度に一元化されました。

永久シード選手

通算で25勝を上げた選手には、生涯、トーナメントへの出場権が与えられます。永久シード権を持つ選手は、青木功、杉原輝雄、尾崎将司、中嶋常幸、倉本昌弘、尾崎直道、片山晋呉の7選手。流石にビッグネームが並んでいます。このうち、杉原輝雄氏は逝去されています。余談になりますが、一部スポーツ紙の報道によれば、米メジャーのマスターズをアジア人として始めて制覇した松山英樹選手に、日本ツアーの永久シード権が付与される可能性が浮上しているとのこと。

松山選手は、マスターズの優勝でマスターズの終身出場権のほか、他のメジャー3大会「全米オープン、全英オープン、全米プロ」の5年間の出場権を獲得しました。

松山選手は国内ツアーで8勝、米ツアーでも今回の優勝で6勝しています。松山選手が永久シード権でいつでも国内トーナメントに出場できることになれば、男子ゴルフツアーの人気も上昇するでしょう。

シード権以外にも様々な条件でトーナメントの出場資格が付与されます。

たとえば、ツアーの各トーナメントの会長が推薦する選手です。冠スポンサーの大会会長は、自社契約の選手(ホスト選手)を推薦枠で出場させることができます。

次に、女子ツアーのシード権はどのような状況でしょうか?

日本の女子ツアーのシード権の状況

国内の女子ツアーはJLPGA日本女子プロゴルフ協会が管轄しています。女子ツアーも男子ツアーと同様の制度で選手のツアー出場資格を決めています。

賞金シード選手

前年度のツアー賞金ランキング上位50名の選手は、1年間トーナメントに出場ができます。また、51位から55位までの選手は第1回目のリランキング(ランキングの見直し:後述)直前までに限りトーナメント出場資格が与えられます。

永久シード選手

女子選手の永久シード権は男子よりも5勝多く、ツアーで通算30勝した選手に付与されます。永久シード権を持つのは、樋口久子(69勝)、大迫たつ子(45勝)、涂 阿玉(58勝)、岡本綾子(44勝)、森口祐子(41勝)、不動裕理(50勝)の6選手です。

賞金女王

賞金女王には優勝回数によって長期のシード権が付与されます。年間4勝を上げた賞金女王には15年間、3勝には10年間、2勝には7年間、1勝には5年間のシード権が与えられます。

主催者推薦枠があり、契約選手や推薦選手が出場可能です。

リランキング方式とは?

リランキング(re-ranking)とはツアー年度の途中で、それまでに獲得した賞金額を基にして計算を見直し、出場優先枠の順位を入れ替える制度のことです。年度に二回行い、ツアーの序盤で活躍できない選手は後半の出場権を失うことになります。

年間や複数年度シードの選手は別として、LPGAのように前年の賞金ランキングが51位から55位までの選手や予選会(通称QT:後述)から勝ち上がった本戦出場選手は、リランキングまでに成績を上げて後半出場権を手に入れる必要があります。

厳しい制度ですが、後半に出場できればさらに賞金を重ねて、次年度の賞金シード権を獲得することも可能です。

下部トーナメントとQTからシードを目指す

ツアーには男女とも下部のツアー組織が設けられ、本戦のツアーを目指す選手達が戦っています。下部トーナメントの呼称は、男子ツアーではチャレンジトーナメント(Abema TVツアー)、女子ツアーではステップアップツアーです。

男子は2~20位まで、女子は1位と2位のみに第1回リランキングまでの本戦出場資格が付与されます。男子の1位には本戦の年間出場資格が与えられます。

クオリファイングトーナメント(QT)とは、来季のシード権のない選手が、本戦への参加資格を得ることのできるトーナメントです。予選試合からファイナルと厳しい戦いが続き、上位の選手に第1回リランキングまでの出場資格が与えられます。

コロナ禍で2020~2021年の男女トーナメントツアーを統合

日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は新型コロナウイルス感染拡大の影響で試合数が減少したため、2020~2021年度の2シーズンを継続して実施。1シーズンに統合して運営を進めています。

理由は「試合数が半分に満たないとき、選手の実力を反映したものにならない」(小林浩美会長)と説明。2020年は14試合が開催され、2021年の10試合目に当たる「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」終了後にリランキングが予定されています。

QTからの出場選手や、19年の賞金ランキング51~55位の出場選手は、出場優先順位が見直されます。そのあと7試合目「アースモンダミンカップ」が第2回のリランキングに当たります。

2019年の実績で出場を続けると、逆にシード選手の出場試合数が従来の枠を大幅に越えることが予測されるため、大胆な“リシャッフル”も計画されています。リシャッフルとはシード選手も巻き込んだリランキングです。

一方、男子ツアーも女子ツアーと同様に2020年と2021年を1シーズンに統合しました。男子ツアーの2020年は開幕の「東建ホームメイトカップ」から8月までの全試合が中止。9月の「フジサンケイクラシック」が無観客で再開され、試合数はトータルでわずか5試合です。2021年は3試合を開催して、年間24~25試合が予定されています。

おわりに

プロゴルファーにとって、ツアーシード権を獲得することは人生の大事なスタート台です。男女のツアーシード権について、賞金シード、優勝者シード、永久シード、リランキング制度などをみてきました。

新型コロナの影響でツアーの試合数が減り、2020年と2021年のツアーも一つに統合され、シード権やツアー参加資格が見直されています。ポストコロナのゴルフツアーはどのようなシード制度になるのか、選手の活躍と共に目を離せません。

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