
2021年4月、日本人にとって歴史的快挙を成し遂げた人物がいました。男子ゴルフのメジャー大会であるマスターズで、松山英樹選手が日本人初、そしてアジア人初の優勝を果たしました。そして松山選手は表彰式の際、マスターズ優勝者に贈られる「グリーンジャケット」に袖を通しました。「グリーンジャケットって何?」、「よく緑のジャケットを着て表彰されているけどどうして?」、「なんでグリーンジャケットが贈られるの?」など疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。今回はグリーンジャケットについて詳しく説明をします。ゴルフをはじめたばかりの初心者もグリーンジャケットの意味や歴史を知ると、ゴルフ仲間との会話で盛り上がることができるのではないでしょうか。
グリーンジャケットとは
グリーンジャケットとは、世界四大メジャー大会のひとつ、”マスターズ・トーナメント”で優勝した選手に贈られるジャケットのことです。全世界のプロゴルファーが最も欲しいタイトルとしてしのぎを削るのがこのマスターズ。メジャーの中で唯一開催される場所が変わらないこの大会は、オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブで開催され、世界中の超一流ゴルファーが集まります。そこで優勝した選手に贈られるのがグリーンジャケットです。世界最高峰の舞台で名だたる強豪に勝ち、王者の栄冠を手にした者に贈られるこのジャケットは、ゴルファーであるなら誰しもが夢に見ます。マスターズの優勝者がグリーンジャケットを着ているシーンは、ゴルフファンではなくても見たことがある人が多いのではないでしょうか。
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グリーンジャケットの歴史
ではどうしてマスターズの優勝者にグリーンジャケットが贈られるようになったのでしょうか。グリーンジャケットの誕生と歴史について説明します。
グリーンジャケットとボビー・ジョーンズ
ボビー・ジョーンズという人物を知っていますか。ゴルフを好きな人であれば、一度は聞いたことがある名前かもしれません。1930年に史上初の年間グランドスラム(全米オープン、全米アマ、全英オープン、全英アマをそれぞれ優勝)を成し遂げたレジェンドです。実はこの人物こそマスターズの会場であるオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブの創設者であり、マスターズという大会の創始者なのです。昔、ボビー・ジョーンズが全英オープンに参加した際、試合会場のゴルフクラブの歴代キャプテンが全員赤いジャケットを着ていることに疑問をもちました。そこで話を聞いたところ、”もしジョーンズが優勝したらその赤いジャケットを譲る”ということになったそうです。そして見事その年の全英オープンを優勝したボビー・ジョーンズは赤いジャケットを手に入れることができました。また、その際試合会場であったロイヤル・リバプール・ゴルフクラブの生涯メンバーにも名を連ねたのでした。このことに感銘を受けたボビー・ジョーンズは、自身がマスターズを創設した際にもジャケットを贈ることを考えたそうです。そしてマスターズで贈られるジャケットは、オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブの美しい芝の緑色となったのでした。
グリーンジャケットのはじまり
グリーンジャケットのはじまりは1937年で、オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブのメンバーの間で大会中に着用されるようになりました。これは観客が関係者をすぐに見分けられるようにするためでした。そして1949年の大会から、優勝者にも贈られるようになったのです。優勝者に敬意を表してクラブのメンバーとして迎え入れるという意味が込められています。
グリーンジャケットのしきたり・ルール
グリーンジャケットには実にさまざまなしきたりやルールがあります。マスターズの優勝者に贈られるグリーンジャケットですが、これは表彰式で前年の優勝者がその年の優勝者に着せるというのが通例です。連覇をした場合は大会ホストであるオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブの会長がジャケットを着せることになります。そして表彰式で着せられるジャケットですが、これは事前に用意されている物の中から優勝者のサイズに最も近いものが選ばれます。そして大会終了後にしっかりと採寸をし、オーダーメイドのグリーンジャケットが選手に届きます。しかし、せっかく作ってもらったグリーンジャケットなのですが、1年後には返却しないといけません。その後はクラブハウスで保管され、歴代の王者はオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブを訪れた時のみグリーンジャケットを着ることができます。ちなみに、複数回優勝した場合でも体格に大きな変化がない限り、ジャケットは一人一着のみしか用意されません。また、グリーンジャケットは敷地外への持ち出しが禁止されています。このジャケットはオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブのメンバーとマスターズの優勝者のみ着用することが許されています。ジャケットはクラブ内で保管されており、敷地外への持ち出しは禁止なのですが、唯一その年のマスターズ優勝者だけは、1年間自宅へ持ち帰ることが許されているのです。グリーンジャケットを着てメディアに出演したり、イベントへ出ることも許されています。
グリーンジャケットのつくり
グリーンジャケットはシングルで、真鍮製のボタンが3ついています。左胸にはオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブのエンブレムがつけられているだけで非常にシンプルなデザインです。素材はウールとポリエステルで薄手の軽い生地になっています。初期の頃は厚手のウール素材のジャケットだったのですが、クラブメンバーからは不評だったため、現在のものに変更されたという過去があります。
マスターズ優勝者に贈られるもの
マスターズ・トーナメントで優勝するとグリーンジャケットが贈られますが、もちろんそれだけではありません。優勝者にはトロフィーと金メダルが贈呈されます。トロフィーは純銀製のレプリカで、直径30cm、高さ16cmほどの大きさです。ちなみに本物のトロフィーはクラブハウスに飾られており、サイズも大きく、歴代の優勝者と準優勝者の名前が刻まれています。そして金メダルは直径8.6cmほどでクラブハウスの建物とロゴが刻印されています。また、オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブの名誉会員になる資格と生涯マスターズ・トーナメントに出場する資格を同時に手に入れることができます。その場合、出場意思があればトーナメントに参加することができますが、65歳までという年齢制限、前年に10試合以上の試合に出場していない選手は、出場権を失うという制限が設けられています。
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まとめ
マスターズ・トーナメントの優勝者に贈られるグリーンジャケットについて説明してきましたがいかがでしたか。グリーンジャケットには多くの歴史やしきたり、ルールがあります。そしてゴルファーにとって、そんなグリーンジャケットを着ることは憧れであり、世界中の超一流がしのぎを削っています。2021年のマスターズでは日本人の松山英樹選手がアジア人初の優勝を果たし、このグリーンジャケットを着ています。松山選手は最終ラウンドで黄色のポロシャツと紺色のパンツを履いていましたが、その理由を「グリーンジャケットに合うかなと思って」と答えています。今後ゴルフはますます盛り上がっていきます。そんな時にグリーンジャケットの話を知っていれば、ゴルフ仲間といっそうゴルフ談義を楽しむことができるのではないでしょうか。
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大学を卒業後、フリーのライターとして活動。
主に担当しているのはスポーツやビジネスについて。
また、シナリオライターとしても活動中。